欲望には終わりがないし、
気を抜くとすぐ、無い物ねだりになる。
それは人間の想像力のせいだろうか?
それとも、五感からくる刺激のせいなのか?
想像力が乏しいからか、
それとも興奮からか、
多面的な物事のいい面だけを見て、
軽率に好きになったり、
手に入れたくなったりする。
いざ手に入れれば、
想像と違かったなんて言ってガッカリしたり、
手に入れたら満たされると思ってたのに、逆に虚しくなったりして。
自分の心は、買ったら埋まるようには、
簡単にはできていないみたいだ。
今日は、お土産屋さんに売ってたこのマグカップが欲しいと思った。
買わなかったけど...
帰りの車中で「そうだ、今日描く絵はあのマグカップにしよう」と思ったとき、
絵を描いて自分のものにしたら、満足できる予感がした。
私はもうすでにかわいいガラスマグを持っているのに、
どうして欲しくなっちゃうんだろう。
この世にかわいいマグカップなんて沢山あって、全部欲しいと思うんだから
もうほんと、この欲にはキリがない。
例えば現実に満足できないとき、
どうしても過去のいくつかの分岐点を思い出しては、
選ばなかった道の方が良く思えたりして、後悔するんです。
会社を辞めない方が良かったかもなんて何回も思ったし、
自分の選択は正しいか間違ってるかって考えて苦しくなって。
お前どうせ死ぬまで
正しい/間違ってるかって考えてるよ。
そして多分答えが出ないし、
その二択にこだわってるうちは、
もう一生幸せになれなそう。
ただ今日、
「会社を辞めなければ、箱根に来ることはなかったんだよなぁ」って浮かんだ時、
なんかもういいやって思ったんだよな。
「正しいか間違ってるか?」って何が?何に対して?何と比較して?
ただ今日は楽しかったし幸せだった。
満足だ幸せだって感じ辛い、贅沢な私の心が、
足りないって思ってる心が、曲者なのよね。
理屈がわかってもとても難しい話だけど。
「幸せになりたいって思ってるうちは幸せになれない」とか
「忙しい、お金がないって言ってるうちはそこから抜け出せない」とか
「いまあるもの、持っているものに感謝する」とか
なんだ全部同じことを言っていたのね。
フゥ、やっぱり人間は業が深い。