良くはないけど悪くもない。
汚れてはいないけど清らかでもない。
正しくはないけど悪人ではない。
そういう中途半端さがある。
それはとても狡いような気もする。
優しいだけでは生きてはいけない。
真面目すぎると馬鹿を見る。
そう考えるのは私が社会のなかで、擦れてしまったからだろうか。
吉本ばななさんの著書「デッドエンドの思い出」というタイトルをふと思い出す。
苦労をすると途端に人は老け込むらしいが、私は逆で、より若返った気がする。
それは自分の、デッドエンドの思い出によるものだと、かたく信じている。